フェルゲッティーナ社フランチャコルタセミナー [参考資料]
先日もブログで話題にした通り、この暑さも手伝ってそのフランチャコルタ・ブリュットNVの売上が急上昇。そのセミナーの参加は迷っていたのですが、昨朝、駆け込みで申し込み‥満席とのことでしたが、しれーっと席を確保(結果参加されない方もいらっしゃったもので)。公式サイトは‥Ferghettina。輸入元モトックスさんの資料はこちらをどうぞ。試飲したフランチャコルタは5種類。本当はリゼルヴァ・パ・ドセ(ブリュット・ゼロ)もあるそうですが日本未入荷。試飲グラスはオヴァチュアでした。
- フランチャコルタ・ブリュット NV(希望小売価格 3,650円税込)88点
- フランチャコルタ・サテン 2007 (希望小売価格 5,250円税込/現行2008年)90点
- ミッレディ フランチャコルタ・ブリュット 2008(希望小売価格 5,250円税込)87点
- フランチャコルタ・ロゼ・ブリュット 2008(希望小売価格 5,250円税込)85点
- フランチャコルタ・エクストラ・ブリュット 2006(希望小売価格 6,300円税込)90点
まず断っておくが、価格を考えると(1)のコスパが一番高く一番のお買得なのは当然のこと。フェルゲッティーナのフランチャコルタの肝心要は温度だと再確認。冷蔵庫、もしくは氷をはった水桶でよく冷やした温度なら(1)(2)(5)が良いと感じた。いずれも温度が上がってからの方が香味を感じるのは確かだが(3)は低い温度では香味はやや控えめで、ガスと酸味のバランスがイマイチに感じた。残念ながら(4)はどの温度帯でもあまり美味しく感じられなかった。過去に2001年ビンテージを扱っていましたが、あの頃の方がロゼらしい果実や花の香味に溢れていて好みだった。このロゼも(3)同様にピラミッドボトル(角瓶)で瓶内二次発酵期間内が行われているが、よって酵母との接触面積が大きくなり、香味を引き出すことが出来るのが利点だが、ピノネロに関してはまだ上手く作用していないのか、単にビンテージの差かもしれない。酸味に不足があるわけでもないが、若干果実味に緩さを感じた。予想よりも良かったのが(2)で、サテンということで数値上のガス圧はほんの少し低めながら、キメ細やかでクリーミーなガスを利点としてよく表現されており、ガスに不足感はなかった(ただし現行2008年は未試飲)。温度が上がってきてからのピラミッドボトル(角瓶)の(3)は、確かに複雑な香味を感じる(のかもしれない)が、温度にシビアで一杯だけ‥となるとなかなかそのタイミングを計るのは難しいと思う。また、泡質と果実の密度とのバランスもそれほど良いとは感じなかった。ただし見た目のゴージャス感は最高だし、傍らですっかり眠りについたパートナーを浮気が理由で撲殺するに十分な鈍器にもなる。(5)は他のブリュット達と比較すればドライな香味はエクストラ・ブリュットに相応しい。酸味にもガスにもシャープな一面と均一性を感じる。この2006年で66ヶ月の二次発酵期間だそうで本来はリゼルヴァを名乗れるそうだ。価格が(5)を超えることになるのだろうが、一度経験してみたい。今回のテイスティングでは温度が大事であると感じたが、実はグラスにも問題があったような気がしてならない。まさかクープ型やフルート型を推奨するわけではないが、オヴァチュアだとボウル部分が些か丸みを帯び過ぎているような気がする。ガスと酸、果実の香味のバランス、スプマンテならではの悩ましい課題がある。これを思うとフランチャコルタの公式グラスのようにステムに近い部分はやや鋭角で液体を下支えしているようなスタイルの方が良いのかもしれない。イマドキのクープでもフルートでもないスプマンテのグラスは皆そのような形状なので、スプマンテにはスプマンテグラスの方がいいかも‥という単純な話でもある。ただ、このような試飲セミナーでリーデルのオヴァチュアを揃えてくれる輸入元モトックスさんには感謝。ちなみに西野家でもスプマンテはオヴァチュアで飲んでおりましたが、これを機にスプマンテ用のグラスに変更を検討したい。ということで、その晩はフランチャコルタ協会公式グラスでフランチャコルタを飲んでみることに。ならばフェルゲッティーナを飲めばよいのだが、お腹いっぱいなのであえてカヴァレッリ。ドイツのRASTAL社製。引き脚でボウル部分他の形状もモダンなイマドキのグラスではあるが、やや重くガラスの質もそれほど良いとは思わない。口に付ける部分はそれなりに薄いので悪くもないのだけれども。確かにオヴァチュアとの違いは明白。スプマンテグラスは、ガスや泡、それに付随する酸が上昇気流で、際立たせてくれる。オヴァチュアだと重心が低く果実とそれに内包されたガスや泡の方が顕著に感じる。スプマンテならではの「体(てい)」を感じるにはやはりスプマンテグラスがいいようだ。ただし、あまり小振りなものや、フルート型で膨らみのないものは今度は果実がまったく感じ取れなくなるはずなので、ほど良いものをお選び頂きたい。
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