Montepulciano d'Abruzzo 2008 Villa Medoro [毒味または晩酌]
名もなき無名な生産者ですが、2007年度版のガンベロロッソ誌ではCantina Emergenteとして新進気鋭の注目ワイナリーに選出された生産者でもあります。そんな生産者の最もスタンダードな‥価格として2,000円を斬るモンテプルチアーノ・ダブルッツォですが、この2008年は、最新の2011年度版でトレビッキエリを獲得してるんですね。
Montepulciano d'Abruzzo 2008 Villa Medoro
モンテプルチアーノ・ダブルッツォ 2008 ヴィッラ・メドーロ
ステンレス仕上げ。そう、樽は使われていないんです。派手な樽香と濃縮した濃さと甘味な、サイボーグ化したモンテプルチアーノ・ダブルッツォがもてはやされる昨今‥そんな世相と逆行するかのような、ミディアムボディ。トレビッキエリという形容詞がなければ、どういう評価がされていたのか?と、思うほど‥たあいなく‥普通に美味しいモンテプルチアーノ。サイボーグ化した、イタリアワインらしさのないそれを評価するのであれば、やめといた方がいい。
どこか滋味を感じる。本来、アブルッツォで消費されている良質のモンテプルチアーノ・ダブルッツォとはこういうスタイルなのではないか?樽なんて必要ない。モンプルをバカにするわけではないが、西野嘉高にとっては、あまりにもサイボーグ化された悲劇の品種‥素直に作ればこういう姿になるのかもしれない。だからそんなサイボーグ化されたモンプルなど扱わない。品種に忠実なワインを評価したい。
初日よりも二日目‥三日目もなお美味しい。初日と二日目あたりは苦味が目立つが、徐々にしっとりとした旨味と甘味が‥あくまでもミディアムの範囲内で増してくる。
なんでトレビッキエリなの?
と正直、思うが‥こういうワインをも評価してくれるのは純粋に嬉しい。トレビッキエリが、このスタンダードクラスではなく、上級クラスと間違いでした‥でもいい。トレビッキエリと聞かせられなければ、毒味もしてなかっただろう。結果、たあいもない、普通に美味しい(←ここ重要ね‥この価格帯は)モンプルに出会えてよかったとする。
でも、なんでこれが‥トレビッキエリなの?
ま、ええやん‥気にしない、気にしない。
俺も忘れることにする。
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仕組まれたなにか?なのか
地域で消費されるモンプルって樽なぞ使わないものだそうですね。
そりゃそうか。
装甲板で仮装されたものが外地へ・・・・
これって飲み手の嗜好がそうさせた?
by 呂比須 (2010-10-15 01:36)
>呂比須 さん
樽熟成は問題ないんですけどね。派手過ぎるとか、濃けりゃいいだろ?みたいな酒質のモンプルはいかがなものか?と、思いつつ、それが支持されている現状もあるのでなんとも‥なジレンマ。←今ココ
マーケティングの産物かもしれませんが、飲み手の嗜好がそうさせた‥とまでは言えないけどね。様々な嗜好に‥を思うと、サイボーグ量産な生産者が存在することは否定はしない。ただ、私には必要ないだけ。
by ypsilon (2010-10-15 07:16)