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イタリアワインのラベルを読んでみよう [嘉チャソBar]

PTE  CHARDONNAY 10 ET-RET.jpg
 
初心者でもわかる‥的なワイン解説本の一冊や二冊読まれたことがあるかと思います。
そんなワイン解説本は大抵最初の方に「ラベルを読む」なる項があるものです。
 
では、今回は上の画像のチェルッティ社のピエモンテ・シャルドネのラベルを読んでみましょう。ちなみに、これは裏ラベルになりますよ。 

002.jpg
 
赤枠内の数字は『2010』年号ですね。
このワインに加工されたブドウの収穫年となります。 
 
001.jpg
 
赤枠内は『原産地呼称』ですね(商品名も兼ねますけども)。
 
Piemonte
(ピエモンテ) 
Donominazione di Origine Controllata
(ドノミナツィオーネ・ディ・オリジーネ・コントロッラータ) 
Chardonnay 
(シャルドネ) 
 
と記載されています。
 
イタリアのワイン法で『ピエモンテDOC(Piemonte Donominazione di Origine Controllata)』に規定されている銘柄です。また、この場合はシャルドネ(Chardonnay)というブドウ品種名も記載されていますから、このシャルドネ品種が85%以上使用されていることになります。
 
ラベルに品種名が記載されていると、つい100%かな?と思われるかもしれませんが(この)規定では85%以上であれば品種名が記載可能。ただし、このワインはシャルドネ100%ですよ。 
 
003.jpg
 
赤枠内は『生産者情報』です。
 
Azienda Agricola
(アジェンダ・アグリコーラ)
Cerutti
(チェルッティ) 
Cassinasco
(カッシナスコ)
 
と記載されています。
 
Aziendaは英訳するとCampany、Agricolaを英訳するとAgricultureとなるかと思いますが、このまま日本語化すると農業会社みたいで、ちょっと違いますかね。『ワイン醸造所』という意味合いだと考えて頂ければ大丈夫。実は、この生産者名の前に記載の文言によってどんな形態の生産者かわかることもあります。CooperativaやCoopと記載があれば協同組合(組織)になります。Aziendaの代わりにSocietàと記載している生産者もいますね。いずれも会社という意味ですがニュアンスの違いがあるかもしれませんが、ここらへんはさらに調査する必要がありますね。
 
Ceruttiは、このワインを造った生産者名です。 
Cassinascoは、この生産者の位置する村(地域)の名前です。 酒屋・ニシノ・大阪‥こんな感じです。
 
004.jpg
 
赤枠内は『ワインの情報』です。
 
75clは、75センチリットルで、750ミリリットルと同意です。一部、オンス(OZ)表示を併記しているものもあります。輸出先によって単位が変わることもありますからね。
Prodotto in Italia(プロドット・イン・イタリア)は、この商品はイタリア産ですよという記載。
13% volは、アルコール度数13%という意味ですね。 
 
005.jpg
 
ここはあまり気にしなくても結構です。
Vignaioli Indipendentiのマークで、この生産者は www.fivi.it この組織に加盟しているんでしょうね。
他にもビオロジックの生産者ならば認定された組織のマークなどが印刷されていることもありますね。 
 
ラベルを90度時計回りによっこらしょ。 
 
007.jpg

Contiene solfiti - Contain Sulphites
Contient sulfites - Enehalt Sulfite 
 
酸化防止剤として『亜硫酸塩が含まれています』という記載になります。
四カ国語で記載されていますね。日本を含め大抵の国ではこのような添加物に関する表示義務があるのだと思われます。 

006.jpg 
 
赤枠内は『瓶詰め業者の情報』です。
 
Imbottigliato per conto di Azienda Agricola Cerutti di
Cerutti Enrico - Cassinasco - At - Italia AT 685  
 
Imbottigliato da ホニャララと記載されていれば、ホニャララが瓶詰めしましたよを意味します。
Imbottigliato all'Origine ホニャララと記載されていても、ホニャララが瓶詰めしたしたよを意味します。
 
あまり気にすることもありませんが、Origineが付くと付かないとで意味合いが異なるそうですが、これはまたの機会に。上記いずれかの記載が一般的ですが、今回はちょっと変わった表記でしたので輸入元であるモトックスさんに調べて頂きました。このワインの場合は Imbottigliato per conto di ホニャララと記載されていますね。実は間にある per conto が重要なキーワードになります。この場合は、ホニャララの代わりに瓶詰めしたよを意味します。
 
イタリアの 
 
Imbottigliato per conto di Azienda Agricola Cerutti di
Cerutti Enrico - Cassinasco - At - Italia AT 685  
 
アスティ県の 
 
Imbottigliato per conto di Azienda Agricola Cerutti di
Cerutti Enrico - Cassinasco - AtItalia AT 685   
 
カッシナスコ地区の 
 
Imbottigliato per conto di Azienda Agricola Cerutti di
Cerutti Enrico - CassinascoAt - Italia AT 685  
 
エンリコ・チェルッティさんとこ
 
Imbottigliato per conto di Azienda Agricola Cerutti di
Cerutti EnricoCassinasco - At - Italia AT 685   
 
チェルッティ社の 
 
Imbottigliato per conto di Azienda Agricola Cerutti di
Cerutti Enrico - Cassinasco - At - Italia AT 685   
 
 
代わりに瓶詰されました。 
 
Imbottigliato per conto di Azienda Agricola Cerutti di
Cerutti Enrico - Cassinasco - At - Italia AT 685    
 
と記載されています。 
 
では?誰がチェルッティの代わりに瓶詰めをしたのでしょうか?
 
Imbottigliato per conto di Azienda Agricola Cerutti di
Cerutti Enrico - Cassinasco - At - Italia AT 685  
 
はい、実は最後のAT 685さんが瓶詰めしたんです。
 
各ワイン生産者に番号が振られているんですね。チェルッティの番号はAT 2419です。最初のATはどうもAsti(アスティ県)の略称のようですね。ということでAT 685もアスティ県の生産者であるCoppoを示します。そう、コッポで瓶詰めされたワインになるんですね。
 
実は、チェルッティのエンリコ・チェルッティ氏の孫にあたり、現在チェルッティを取り仕切るジャンマリオ氏は、コッポで15年もの間エノロゴとして働いていたそうな。このワインの醸造や熟成はチェルッティ社で行われており、チェルッティ社にも瓶詰め設備はあるのですが、このワインの瓶詰めに関してはコッポ社の設備を借りているそうです。だから、このような記載になるんですね。
 
どうですか?何気ないラベルも深く読み取れば沢山の情報がわかりますね。

 
(車で10分の距離なんですね)
 
 

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