Luccio Sangiovese Red Blend 2010 Pikes Wines [毒味または晩酌]
Luccio Sangiovese Red Blend 2010 Pikes Winesルッチョ サンジョヴェーゼ・レッド・ブレンド 2010 パイクス・ワインズいつぞや複数の輸入元さんがブースを構えられる合同試飲会に参加しましたら、(参加した時の名刺を見て‥)オーストラリア専門の輸入元さんが営業に来られました。嬉しいですね‥こういう前向きな姿勢の輸入元さんとはぜひお付き合いしたい。せっかく試飲展示会をしても「どうでした?」のメールひとつくれない寂しい輸入元さんがほとんどです。飲むだけでちっとも買ってくれない‥と嘆く前に、試飲展示会後のもうひと押し、ひと推し‥大事ですね。実店舗まで遠路遥々営業を‥ならばぜひアポイントメントを取って下さいね。私の個人情報はすっかり公です。メアドどころか携帯番号までも‥。いたって極普通の酒屋ですので、私が配達に出ている場合もございます。しかも最寄り駅から15分超を思うとなおさら…偉そうにするわけではなく、ぜひアポを取って頂きたい。さすれば、万が一その時間に配達が入って外出していても、外で油を売ることなく真っ直ぐ帰社しますので。せっかく来られても私が不在で往復一時間+αのロスですからね。また、営業に来られる場合はぜひググって下さい。きっとイタリアワイン専門であることがすぐに判ると思いますよ‥^^;不幸中の幸い‥持ち回りされていた試飲ワインはオーストラリア産ながらイタリア品種(主体)でしたので勉強させて頂きました。南オーストラリアは、クレア・ヴァレーという地域の生産者(だそうです)。セパージュ比率はサンジョヴェーゼ80%に、メルロ12%、カベルネソーヴィニョン8%ですから、キャンティ・クラッシコDOCGを名乗れなくもない比率となります(名乗れません)。フランス産の小樽で12ヶ月の記載されていますがバリックかな。Luccio(ルッチョ)という名前は、英語のPile(パイク)=かますのイタリア語だそうですよ。これまでも、時間・都合があえばオーストラリアやカリフォルニアワインの試飲会にも参加させて頂き、イタリア品種があれば試飲させて頂いております(←すみません、勉強だけで買いません←おまわりさんこのひとです)。オーストラリアやカリフォルニアにはイタリアにルーツを持つ生産者もいらっしゃるようですし、国際品種中心の新世界から見ればイタリアの土着品種は挑戦しがいある品種も多いのかもしれませんが、これまでのところ、あまり良い作品が出来るイメージはありません。イタリアにおけるその品種の特性と共通項を感じたのはピノ・グリージョぐらいでしょうか(生産者失念)。それでも、ちょっと嬉しいですね。きっとサンジョヴェーゼを作ってみようとする新世界の生産者達は、キャンティ・クラッシコDOCGや、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノDOCGの‥ネッビオーロやバルベーラに挑戦する新世界の生産者達はバローロDOCGや、バルベーラ(・ダルバや・ダスティ)の素晴らしさをご理解頂けているはずなのですから。さて、毒味です。あまり良い作品が出来るイメージがないのは‥まずその香りなんですが‥このパイクスのサンジョヴェーゼ‥真っ当なサンジョヴェーゼです。これにはちょっとビックリしました。よく熟したサンジョヴェーゼの果実香、アルコール度数14.5度とやや高めな甘味ある香りとちょっとだけリキュールちっくなスミレ。ちょっとモダンに感じるサンジョヴェーゼですが、決して樽香が派手で浮ついていないのもいいですね。古樽とはいえ、フランス産だからかもしれません。サンジョヴェーゼ+アメリカンオークの香りには私、敏感になりますし、ぴょんと弾きますので。味わいは、香りとは裏腹に、枯れたスミレとタンニン、タイトでシャープ‥豊富な酸がある。香りはややモダンに感じましたが、飲み口はそのアルコールの高さは全く感じさせませんし、必要以上の甘さもなくドライな酒質で、やや軽めに感じるミディアム。酸味にも渋味にもまだ粗さがあり価格相応と思うが、まさかブライドで出されたら‥オーストラリアとは答えられるわけもないし、希望小売価格1900円(税別)なら‥実勢価格1,500円前後と考えると(ネタなら)ちょっと扱ってもいいかも?とすら思う。では、トスカーナのどこか?モンタルチーノかキャンティ・クラッシコかと問われたら後者だし、良質なキャンティDOCGもしくは、きっとカルミニャーノDOCGのスタンダードクラスと間違えたかもしれません。とても面白い経験をさせて頂いた。いつか、イタリア以外で醸されたイタリアの土着品種を飲む会をしたいものです。
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