(まあ、そんなアザになるまで殴られちゃって‥)
Le Pergole Torte 2011 Montevertine
レ・ペルゴレ・トルテ 2011 モンテヴェルティーネ
10月早々にご案内する予定です。
毒味の最終日を終えましたが、2011年もレ・ペルゴレ・トルテらしさ溢れるサンジョヴェーゼな作品に仕上がっています。もの静かで、少し近寄り難い雰囲気やオーラを相変わらず感じます。しかし、このワインに限っては、なれなれしくないことの方が重要なのです。
そうやすやすと近づいてこられては口説く楽しみも奪われますからね。
そう、このワインの楽しみを、このワインを理解しようと努力することに見いださねば、楽しみなどないかもしれません。なにも1本飲んだからといって容易く理解できるものでもないのです。口説き続けるという功徳を積まねばならないワインなのです。
2014年8月26日の日付がURLになっている新しい輸入元ファインズさんのプレスリリースのようなものは
こちらです。
「良年のみ造られる」とありますが、〆は「毎ヴィンテージリリース」とも記載が(同じ行に)あり、ツジツマが合いませんが、「良年のみ造られる」が正しいとお考え下さい。
ここでお馴染みのモンテヴェルティーネの
公式ビンテージチャートを確認しましょう。1984年のみ「No Products」とありますが、複数形であるのがポイントです。1984年はレ・ペルゴレ・トルテのみならず‥と、解釈できますね。1989年や1991年もレ・ペルゴレ・トルテは造られていませんでしたね。
お父様の代と、後継者であるマルティーノの代とを同じように比較できませんので2000年以降の公式ビンテージチャートを確認します。★★★だったのは、2000年、2002年、2003年、2005年、2012年となります。その中で、2002年と2005年はレ・ペルゴレ・トルテは造られていません(2012年は不明)。
2000年と2003年は、2002年や2005年と違い暑過ぎたことから★★★に留まるもレ・ペルゴレ・トルテはリリースされたのを思うと、2002年や2005年(個人的に決して悪いとは思っていない)に似た理由(猛暑がオフビンテージの理由ではない)で2012年はレ・ペルゴレ・トルテはリリースされないかもしれませんね(憶測)。
その蔵のトップキュベを詰めなかったことで、その蔵のそれ以外のワインにどのように影響するか?は、その蔵の思想や、ビンテージによって対応は変わるはずです。
レ・ペルゴレ・トルテだけがなかった‥ということにはならない。本来であれば、レ・ペルゴレ・トルテとして使用されるであったブドウが格下げされたのか?それともレ・ペルゴレ・トルテとして醸造されながらも、熟成期間途中にキュベが格下げされたのか?直接影響を受けるのはモンテヴェルティーネなのか?さらにピアン・デル・チャンポロにまで波及するのか?など理由によって影響の効果や範囲もさまざま。
(熟成を考慮したワインではありませんので早めに消費した方がいいと思いつつ‥)
2012年のレ・ペルゴレ・トルテがリリースされるかどうかは、時がくれば正解がわかるはずだが、それを事前に予想するのも楽しみのひとつにしてしまえばいい。
今年、新しい正規輸入元さんであるファインズさんから発売されているピアン・デル・チャンポロの2012年のアルコール度数は13度表記のようです。
2011年は14度、2010年は13度、2009年は12.5度と思った以上にバラつきがある。
公式ビンテージチャートでは2011年は★★★★である。2011年も暑かったビンテージではあるが、2000年や2003年の★★★とするほどでもなかったはず。ながら、その暑さからアルコール度数も上がったのかもしれない。
2009年と2010年は★★★★★と同じ。実は、このピアン・デル・チャンポロのアベレージのアルコール度数は12.5度〜13度と考えている。それを思うと、2010年の13度はアベレージの中でも高い方となり、それは良い意味で0.5度のアルコール度数の要因があり、ビンテージチャート的には実は★★★★★+αと考えるのも悪くない。
2012年は★★★ながら2010年と同じ13度の表記。決して暑いビンテージではなかったはずなのに、アルコール度数がアベレージ上限かもしれない13度となった要因は何だろう。上のクラスからのブドウまたはキュベが‥というのも考えられますね。
要は飲んだ印象で2012年のレ・ペルゴレ・トルテがリリースされるか否か?が一番重要、かつ、それで推測するのも面白いと思うが、実はとっくに瓶詰めしているはずですね。
2011年は、ジュリオ・ガンベッリが手がけた最後のビンテージです。
それも想いつつ楽しんで欲しいな。
もう少しお待ち下さいね。