ピエモンテにおけるファヴォリータは、いわゆるヴェルメンティーノと同種。
海ではない山のヴェルメンティーノで、個人的にはトスカーナやサルディーニャのそれよりも、リグーリアのそれやピガートに近い香味と感じる。 
 
初めての生産者であまり期待していなかったし、こちらのランゲ・ネッビオーロのついで…という軽い気持ちと、最近ナシェッタも二種類ほどテイスティングする機会があり、ファヴォリータ久々だなあーと、晩酌用に仕入れたボトル‥なんですが‥
 
これが素晴らしい白。
 
アルコール度数12.5度とは思えないほど良いボリュームがあり、果実の密度、旨味が十分で伸びのある酸が、それらを隅々まで行き渡らせる。そのほど良い厚みから飲み応えがあるが、12.5度らしい飲み飽きしないスルリとした飲み口も‥。 
 
しっかりと魚介の旨味を感じるスープでもいいし、フリットにレモンでもいい。白濁した鶏のスープで鍋‥ちょっとネリモノ奮発したおでん‥もいいのではないかな(←ただ喰いたいだけです)。 
 
ちょっと近未来感あるフォント使いも悪くない。