Le Pergole Torte 1997 Montevertine：独断と偏見に満ちあふれた極主観的イタリアワインブログ：So-netブログ

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Le Pergole Torte 1997 Montevertine　[毒味または晩酌] [編集]

Le Pergole Torte 1997 Montevertine

レ・ペルゴレ・トルテ 1997 モンテヴェルティーネ

JET CUPの準決勝に進んだアントンにとって今年は、結婚もしたし‥盆と正月がいっぺんにキタような年かもしれません。もちろん、西野嘉高にとっても兄弟と言われてきたアントンがそんな表舞台に華やかにデビューするのを祝いたい‥そんな気持ちもあり、残念ながら‥当の本人は仕事なもので飲ませてやるわけにもいきませんが、なんぞええワインが飲みたくなる。だから、サンジョベーゼ‥。西野嘉高にとっても今日という日は特別な日。もちろん、アントンが準決勝を決めたこと‥は、他人事ながら、自分のことにように嬉しい知らせに間違いない。

でも、今日は悲しい知らせもあったんだ…だから特別な日。とても良くしてくれていたお客様が亡くなられた知らせを受けたのも今日、奥様からだった‥。半年程前だったか、突然入院の知らせを聞いたのは‥。大阪に来られる際は、食事をご一緒したこともあったし、わざわざワイン会の為だけに大阪にもお越しいただいたことのあるご夫婦のご主人様。

ネットでのお客様との関係は、近所のリアルな実店舗のお客様よりも、その関係は深い、または近いかもしれない…だって近所のお客様と飲んだことなんて‥ないし。だから、ネット販売が自動販売機的なもの‥だなんてネット販売を初めてこのかた思ったことはない。個人的なことまでお互い熟知しているかもしれないのだから‥。お互いのことも‥そういう意味ではお客様でありながら「知り合い」そう、お互いがお互いの情報を知る‥だから「合い」なんだろうな‥そんな関係のお客様だった。

お客様にランクや優劣を付けるつもりはない。金額でもなければ、量でもない‥ボクは、お互いにプライバシー的な何かの一線を引いているつもり。そしてお客様として敬っているつもり‥でも、どこか知り合い‥のようなもうちょっと近い付き合い、関係を求めているかもしれない。それは、とても曖昧だし、身勝手な関係を強要しているかも知れない‥。でも‥だからこそ、初めて会うお客様ともツーカーだし、タメ口で話せることができる‥初めて会うが、お互い、すっかりよく知ってる仲‥そう「知り合い」‥でもお客様であることを忘れないようにしている‥つもり。

そのお客様は、お嬢様もいらっしゃったので、藍ﾁｬｿのことに関しても相談したことがあったし、男として、夫として、大人として‥話すこともあったかな。お医者様だったので、ボクの持病に関して相談した数少ないお客様でもあるし、実店舗に来られた時は、オヤジの傷跡‥診てもらったりね。まだ、他界するような年でもなく、入院も‥その入院が長引いていることも、こじらせた‥程度にしか思っていなかった。この半年、薄々‥ということもなかった。だから突然の知らせに愕然とした。

入院中‥何度か奥様から伝言‥のようにメールで連絡を頂いた。モンテヴェルティーネが好きでね‥中でもペルゴレ・トルテは大好物だった。嗜むのは、イタリアだけではなく、カリフォルニアや、スペイン、ボルドーも‥それらも勉強させてもらったな。

入院中にこんな伝言を頂いた。

「退院して飲めるようになったら、ペルゴレの古酒‥全部買うよ‥入荷しても置いといてね。」

こんな感じのメールだった。

「はよ‥治しなはれや‥」

そんな返信をしたかもしれません。

だから今宵はモンテヴェルティーネ‥レ・ペルゴレ・トルテ‥1997を飲む。嬉しいことと‥悲しいこと‥。盆と正月‥ではないが、なんだか、今日はいっぺんに来たよ。

酒は楽しい時だけに飲むものではない。悲しい時にだって出番、役割があるのが酒でもあるが、できれば、楽しく‥そして美味しく飲んであげたい。レ・ペルゴレ・トルテの1997年に何の文句もなければ、隙もない‥素晴らしい状態。熟成が始まった‥そんな段階かな‥。

嬉しいし、悲しい‥でも美味しい。やっぱり‥このワイン好きやな。

一緒に飲みたかったなぁ。

タグ：イタリアワイン